六本木のキャバクラ・高級クラブの歴史と時給の変化
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六本木のキャバクラ・高級クラブの歴史と時給の変化
六本木トップスピン、六本木今人、六本木ステラ、最近の六本木では全く聞かない店名ですが、これらのお店は10年以上も前に六本木で有名だったキャバクラです。
六本木には、長く営業を続けるお店がある一方、名前や場所を変えたお店、すでに営業を終えたお店もあります。今のお店が入っている場所にも、別のお店の歴史があります。
この記事では、公式の沿革、タピオカのオ取材情報をもとに、六本木のキャバクラ、高級クラブの移り変わりをたどります。また、開店・閉店だけでなく、その時代の時給の水準も紹介します。
過去の時給は、資料に残る店舗ごとの事例であって、六本木全体の平均時給やすべてのキャストに支払われていた時給を示すものではありません。
年表で見る六本木のキャバクラ・高級クラブ
※主要な出来事の抜粋です。根拠欄の記事公開年月と、出来事が起きた年月は異なります。
1970年代~1990年代
六本木セリーネ、六本木キンコンカ、六本木花かんざしにつながる歴史
六本木の夜のお店の歴史は、現在知られるキャバクラが登場する以前までさかのぼります。
瀬里奈グループの公式沿革によると、六本木セリーネのオープンは1975年。六本木キンコンカは1968年に銀座でオープンし、1978年に六本木へ移転しています。
同じ「六本木で長く知られるお店」でも、六本木で生まれたお店と、別の地域から六本木へ出店してきたお店では歩んできた歴史が異なります。店名と一緒に、どこで始まり、いつ六本木へ来たのかを見ると、それぞれの成り立ちがわかります。
キャバクラの元祖ともいわれるブスッ子倶楽部
キャバクラの元祖として名前が挙がるのが、レジャラースグループが1984年にオープンした歌舞伎町キャッツです。一方、その前年の1983年に「キャンパスクラブ・ブスッ子倶楽部」というお店も誕生していました。
ブスッ子倶楽部は六本木にも店舗を構えており、在籍するキャストは全員女子大生で、「素人感」をウリにしていたといわれています。
そうしたコンセプトに目を向けると、現在の六本木バッドガールズにも通じるものがあったかもしれません。六本木で以前から好まれてきた「素人系」という女性の系統を考えるうえで、興味深いお店です。
1984年にオープンした六本木茜
六本木の高級クラブとして知られるミトスグループ。その歴史は、グループ名にもなっている六本木ミトスよりも先にオープンした六本木茜から始まります。
六本木茜が最初にお店を構えたのは、六本木ミトスの目の前のビルでした。その後、六本木での移転を経て、最後は芋洗い坂の六門ビルで営業。2023年8月に銀座へと移転しました。
六本木から銀座へ進出は、以前から多くのお店がチャレンジしてきました。しかし、六本木で実績のある大手グループでも銀座は定着せず、撤退する例がありました。
そうした経緯を振り返ると、銀座茜は、六本木から銀座へ活動の場を移した数少ない成功例の一つだと感じます。ミトスグループの原点となったお店が、長く営業した六本木を離れ、銀座で歴史を重ねていることにも、時代の移り変わりを感じます。
実は六本木にも店舗を構えていたプラザグループ
上野マーヤ、上野コットンクラブ、新橋シュシュ新橋烏森口などの人気店を展開するプラザグループ。上野や新橋、池袋のイメージが強いグループですが、かつては六本木にも系列店がありました。
そのお店が、「六本木ハナコ」です。現在、相鉄フレッサインが建つ場所には、かつてスクエアビルという建物があり、六本木ハナコはその2階で営業していました。
1995年にオープンした六本木チック
1995年にオープンした六本木チックは。長年にわたって六本木を代表するキャバクラとして知られてきたお店です。
現在の六本木では派手な雰囲気のキャストも目立ちますが、以前は清楚系やキレイ系、素人系と呼ばれる女性が好まれるエリアという印象がありました。六本木チックは、そうした昔ながらの六本木らしさを大切にしてきたお店の一つです。
新たなお店の登場とともに、六本木で求められるキャストの系統も広がってきました。その中でも六本木チックは、長年守ってきたコンセプトを保ちながら、第一線で活躍を続けています。
六本木の変化を振り返ると、新しく注目されるお店がある一方で、変わらない魅力で指示され続けるお店もある。そんなことを感じさせてくれるのが六本木チックです。
2000年代:六本木ビゼの登場と系統や時給相場の変化
2000年代は、インソウグループが六本木に出店したことで夜の業界が大きく変化します。
関連記事:インソウグループとは?店舗数だけではないインソウグループの凄さ!
2000年代初頭にオープンした六本木今人(イマジン)
北海道に本拠地を置く東風(トンフー)インターナショナルが、六本木への進出にあたって最初にオープンしたのが「六本木今人」です。現在は夜の業界からは撤退していますが、六本木今人の当時のルックスレベルの高さは、今でも印象に残っています。
東風(トンフー)グループは、キャストのルックスレベルがとにかく高く、六本木の中でも特に採用基準が高いお店でした。
その印象をよく表しているのが、キャストの出勤時です。当時は現在のようなスカウトの規制がなかったため、六本木には数多くのスカウトがおり、六本木今人のキャストが六本木を歩くと、必ずといっていいほど声をかけられていました。そのため、黒服さんが六本木駅の構内からお店までの道中に立っていて、キャストがスカウトに声をかけられないようにしていたほどです。
六本木今人を振り返ると、スカウトが行き交っていた当時の六本木の街の様子も思い出されます。
2004年にオープンした六本木ビゼ
六本木ビゼの登場は、夜の六本木を振り返るうえで、大きな転機の一つだったと感じています。採用時給や豪華な内装に加え、採用するキャストの系統にも、それまでの六本木とは異なる特徴がありました。
現在でこそ、東日本にも数多くの人気店を展開するインソウグループですが、もともとは関西圏を中心に店舗展開していたグループです。東京一号店は立川ココ(現在の立川ドレスライン)で、六本木ビゼは東京三号店にあたります。
まず印象的だったのが、当時としては高額な時給です。私の記憶では、六本木のキャバクラで時給5,000円~6,000円ほどの提示が多かった時代に、六本木ビゼでは入店時給10,000円を提示することがめずらしくありませんでした。恐らく六本木で入店時給10,000円を提示していたのは六本木ビゼが初めてではないでしょうか。
もう一つ、大きな話題になったのが内装です。
現在では、著名なデザイナーが手がけるお店や、内装に数億円をかけるお店も増えきましたが、当時はまだめずらしい存在でした。その中で、数億円かけた六本木ビゼの豪華な内装は、時給の高さとともに注目を集めていました。
さらに、採用するキャストの系統にも変化がありました。それまでの六本木は、上記でも触れた通り、清楚系、キレイ系、素人系と呼ばれる女性がウケるエリアでしたが、六本木ビゼは派手な雰囲気のキャストも積極的に採用していました。
その採用の方針について、数年後に腑に落ちる話を聞く機会がありました。話してくれたのは、インソウグループの東日本進出を支えた方で、現在では、インソウグループを離れ、他店で要職を務めています。
その方から聞いたのが「うちは百貨店を目指してる」という言葉でした。百貨店にはさまざまな高級品が並んでいる、という話を聞き、六本木ビゼもそれぞれ異なる魅力を持つキャストをそろえるお店を目指していたのだと思い、幅広い系統の女性を採用していた背景が、その言葉でよく理解できました。
高額な時給と豪華な内装、そして幅広い系統のキャストを受け入れる姿勢。こうした話題性もあり、一時期は「六本木や歌舞伎町の有名キャストが、みんな六本木ビゼに集まっているのではないか?」と感じるほど、在籍キャストはすごい顔ぶれでした。
私にとって、六本木ビゼは、話題の人気店であると同時に、六本木で提示される時給やお店づくり、活躍する女性の系統が変わっていく様子を象徴するお店でもありました。
六本木ディアーから六本木アルファへ。店名が変わった場所にも歴史がある
現在では、六本木ジャングル東京、六本木ベネ東京などの有名店が集まるケントスビルですが、2006年に大阪のアローグループが手がける六本木ディアーが登場します。
六本木ディアーは2008年3月に閉店し、その後、同年に六本木アルファへと変わりました。一つの場所を追うだけでも、開店、閉店、別の名前での再出発という動きが見えてきます。
六本木ディアーを手がる大阪のアローグループは、当時、東京で大阪の夜のお店のグループといえば、「アローグループかインソウグループ」と名前が挙がっていました。
アローグループは、その後も店名を変えながらケントスビルの4階で営業していましたが、やがてこの場所から撤退。現在、その同じ場所で賑わっているのが、同じく大阪のインソウグループが手がける六本木ズーです。
かつて並んで名前が挙がっていた二つのグループが、時代を隔てて同じ場所にお店を構えてきた。当時を知る私にとっては、六本木の移り変わりを感じさせる、感慨深い巡り合わせです。
六本木アールの登場と歌舞伎町からの移籍
現在では閉店してしまいましたが、六本木アールは、派手なキャストをコンセプトにしたお店で、ギャル系ファッション誌「アゲハ」にも登場する著名なモデルが在籍していたことでも、大きな話題になりました。
それまでは、歌舞伎町と六本木では求められる女性の系統が異なるため、歌舞伎町で働いていた女性の系統は六本木のお店に合いにくいといわれていました。
しかし、六本木ビゼが派手な雰囲気の女性を採用するようになり、その後、六本木アールがオープンした頃から、歌舞伎町から六本木へ移籍する女性が増えていったように感じます。
私にとってアールの登場は、六本木で求められるキャストの系統や、女性のお店選びの変化を感じた出来事のひとつです。
2007年にオープンした六本木舞人
2000年代にインソウグループと並んで六本木を賑わせていたのが六本木舞人です。
現在ではなくなってしまいましたが、六本木通り沿いの、六本木デイトナなどが入る藤井ビルの隣にあった三経ビルの4階で営業していました。
六本木今人の系列で、当時人気を集めていた六本木ステラから、多くのキャストが移籍したことで大きな話題となりました。
この頃に「六本木で流行っているキャバクラ」といえば、六本木ビゼ、六本木ミネルヴァ(現在の六本木ミュゼルヴァ)、そして六本木舞人の名前がよく挙がってました。
新しいお店の登場だけでなく、キャストの移籍によっても注目されるお店が変わっていく。六本木ビゼや六本木舞人を振り返ると、人気店の顔ぶれが移り変わっていく様子が思い出されます。
2008年会員制ラウンジの台頭
2006年にオープンした「六本木エンカウンター」は、初期の会員制ラウンジを代表するお店の一つです。当時は六本木エンカウンター以外に、西麻布レトルフがが知られていましたが、現在に比べると会員制ラウンジの数は限られていました。
その後、2008年にオープンしたのが「西麻布ユナイテッドラウンジ」です。私の印象では、会員制ラウンジとうう業態への注目を大きく高め、人気を広げる火付け役となったお店でした。
西麻布ユナイテッドラウンジは、無許可営業の疑いで摘発され、2011年に閉店しました。その後、それまで西麻布を中心に集まっていた会員制ラウンジが、六本木やほかの地域にも徐々に増えていったと記憶しています。限られたお店で知られていた業態が、より広い地域へと浸透していく時期だったと感じています。
2000年代の給与水準
当時としては高額な時給を提示していた六本木ビゼですが、採用時給は7,000円~8,000円程度が中心でした。
また、当時の六本木ビゼの最低時給は4,000円。
現在では、六本木の高級キャバクラで最低時給を10,000円に設定するお店も多く、採用時給の平均でいえば10,000円~15,000円ほどになっています。
かつては高額な提示として印象に残った時給10,000円が、現在では採用時の下限として掲げられるようになった。この変化からも、約20年の間に、六本木の高級キャバクラで提示される時給の水準がかなり上がってきた様子がうかがえます。
2010年代:六本木ステラの閉店、新しいお店の登場
移転を経て閉店した六本木ステラ
六本木ステラは2010年5月まで、現在の六本木美ノ間が入る三経41ビルの2階で営業していました。同年6月初めに、現在の麻布警察署の近くへ移転して営業を再開しましたが、移転から間もない7月末に閉店しています。
当時の六本木ステラは、華やかな内装とキャストのルックスレベルの高さで知られていたお店でした。それだけに、移転後わずか2カ月で閉店したことは、六本木の人気店の移り変わりを振り返るうえで印象に残る出来事です。
閉店の理由を断定することはできませんが、より高い時給を提示する他店へのキャストの移籍が一因だったとすれば、その背景には、時給による採用競争の激化があったのかもしれません。
キンコンカからNEOキンコンカへ
瀬里奈グループの高級クラブ「瑾鵾花(きんこんか)」は、「ニューシガー」との合併を経て「NEO瑾鵾花(ネオきんこんか)」へと店名を変えました。
お店の閉店に伴い、黒服が担当していたホステスとともに他店へ移ることは、これまでも珍しくありませんでした。しかし、高級クラブ同士が合併を打ち出し、歴史あるお店の名前まで変わるというのは、私の知る限りでもめずらしい出来事です。
NEO瑾鵾花の誕生も、六本木の高級クラブの移り変わりを語るうえで、記しておきたい出来事の一つです。
2010年にオープンした六本木ズー
それまで六本木で高級路線のお店を展開してきたインソウグループが、異なるコンセプトでオープンさせたのが「六本木ズー」です。当時、大阪・ミナミで高い人気を集めていた「ズー」の六本木進出でした。
現在はケントスビルの2・3・4階で営業してますが、オープン当初は、向かいのロアビルの10階に店舗を構えていました。フロア面積240坪、個室10部屋という規模で、当時の六本木ではそれまで見たことのないほどの大型店でした。
現在では、複数の個室を完備するキャバクラも増えていますが、当時はまだ、これほど個室を充実させたお店はめずらしい存在でした。そういった意味での六本木ズーは、「個室が充実した大型キャバクラ」というスタイルを六本木に広めたお店の一つだったと感じています。
2011年にオープンした六本木美ノ間
それまでキャバクラの印象が強かったインソウグループが、六本木で初めて手掛けた高級クラブが「六本木美ノ間」です。
現在は三経41ビルの2階で営業していますが、オープン当初は瀬里奈グループの本社ビルの向かいにあり、比較的コンパクトな店内でした。
当時は、西日本を含めてもインソウグループが手がける高級クラブはまだ少なく、「キャバクラで知られたグループだから」と懐疑的に見る声もありました。しかし、今では六本木で流行っている高級クラブの一つともいえる存在になりました。
六本木美ノ間は、インソウグループが六本木で、キャバクラに加えて高級クラブでも存在感を示すようになった、その変化を象徴するお店でもあります。
六本木チックが手がける完全会員制のニュークラブ
六本木チックを展開するグループが、自社ビルの竣工に合わせてオープンさせたのが「六本木ル・クラブ・ドゥ・トウキョウ」です。
六本木に限らずですが、キャバクラは比較的誰でも入れるお店が多く、お店に入るために厳格な入会条件を設けるお店は皆無でした。その中で、六本木ル・クラブ・ドゥ・トウキョウは完全会員制を採用。入会には名刺の提出と入会金が必要で、30歳以上という年齢条件やドレスコードも設けられていました。さらに、入店時には静脈認証を取り入れるなど、会員資格だけでなく、来店時の本人確認まで徹底した仕組みが特徴でした。
私の知る限り、全国見渡してもここまで会員制を徹底したお店は珍しい存在です。内装やキャストのルックスレベルの高さに加え、厳格な会員制度によってお店の独自性を打ち出した点でも、印象に残るニュークラブの登場でした。
2016年にオープンした六本木ララァ
インソウグループが強い存在感を示していた六本木のキャバクラに、新たな流れをもたらしたのが「六本木ララァ」の登場です。
六本木ララァの役員は、六本木のあるお店を、六本木を代表する人気店へと育ててきた人たちが名を連ねていました。六本木の夜の業界では広く知られた顔ぶれで、その実績を持つ人たちが新たなお店を手掛けるとあって、大きな話題になりました。
私にとって六本木ララァの登場は、それまでの六本木の人気店の顔ぶれが変わっていく、一つの転機だったと感じています。
2017年6月にオープンした六本木ファブリック
2017年6月には六本木ファブリックがオープンしました。
現在は六本木7丁目に移転しましたが、オープン当初はロアビルよりも飯倉片町寄りにあり、高級キャバクラが集まる六本木3丁目周辺からは、やや離れた場所に店舗を構えていました。
それでも、営業開始から間もない20時台には満席になる盛況ぶりで、人気店が集まるエリアから少し離れた立地でも、多くのお客様を集めていた六本木ファブリック。その登場もまた、人気店の顔ぶれが変わっていく転機のひとつだったと感じています。
関連記事:ファブリックグループとは?東京、福岡、北海道で人気店を手掛けるグループ!
2017年~2018年:九州発のグループの台頭と人気店の移り変わり
六本木ファブリックのオープンに続き、2017年8月には、福岡を中心に店舗展開していたベネグループが、六本木一号店となる六本木ベネチアン(現在の六本木ベネ東京)をオープンしました。
翌2018年には、熊本や宮崎を中心に店舗展開をしていたジャングルグループも六本木へ進出。六本木一号店として六本木ジャングル東京をオープンしました。
地方を拠点とするグループの進出が相次ぎ、この頃から六本木の人気店の顔ぶれも大きく変わっていったと感じています。
関連記事:ジャングルグループとは?全国的な知名度の超人気グループ!
2020年代:地方発グループの進出拡大と時給相場の高騰
2023年11月にオープンした六本木ブルジュ
福岡・中洲でベネグループと並んで知られていた、中洲ブルジュを手がけるグループも六本木へ進出。「六本木ブルジュ」をオープンしました。
これにより、私が当時、中洲を代表する存在と捉えていた3つのグループのうち、2つが六本木に店舗を構えることになりました。福岡を拠点とするグループの存在感が、六本木でも一段と強まっていったと感じています。
2024年3月にオープンした六本木リオ
中洲で数多くの系列店を展開するリオグループも、東京一号店の新橋リオを経て、六本木一号店である六本木リオをオープンしました。
これにより、六本木ベネ東京、六本木ブルジュ、六本木リオと、中洲で知名度の高い3つのグループが手がけるお店が六本木に揃いました。福岡で知られていたお店が、六本木でも選択肢として並ぶようになったことに街の変化を感じます。
2024年11月~:関西発グループの六本木進出
九州を拠点とするグループに加え、関西初のグループによる六本木進出も相次ぎました。
大阪や広島で数多くの人気店を手がけるリヴァングループは、2024年11月に東京一号店となる六本木サーカスラウンジをオープンしました。
翌2025年5月には、関西で勢いのあるグループとして知られるカイザーグループが、六本木アンジュールをオープン。各地で人気店を手がけてきたグループが、六本木へと展開を広げる動きが続いています。
現在の高額時給と高級クラブの日給
これまで何度も紹介してきた六本木ビゼでは、2000年代に、保障終了後の時給の下限が4,000円だった時期がありました。一方、2026年7月に調査した時点では、採用時給の下限が15,000円となっています。
両社は適用される条件が異なるため、単純に上昇率を比較することはできません。ただ、かつて時給10,000円の提示が大きな話題になっていたことを振り返ると、現在の採用時給の高さには、約20年間の変化を感じます。
こうした高額時給が提示される背景には、キャストに求められる系統の変化や、個室を充実させた店づくりに加え、客層や客単価の変化が影響しているのではないかと考えています。
一方、高級クラブでも、六本木クロリスや六本木美ノ間のように、ホステスのルックスレベルを求めるお店では、以前より日給が上がってきた印象があります。キャバクラとの採用競争も、その一因になっているかもしれません。
ただ、現場で見てきた範囲では、高級クラブの日給相場の上がり方は、キャバクラの時給と比べると比較的穏やかだと感じています。同じ六本木でも、業態によって給与水準の変化には違いが見られます。
関連記事:六本木のキャバクラの時給はいくら?全額日払いできるお店はある?
関連記事:六本木高級クラブ平均時給(日給)調査【2026年10月版】
年表でたどる六本木の夜の街の変遷
※スマートフォンでは表を横にスクロールできます。
| 年月 | 店名 | 場所・関連情報 | 出来事 |
|---|---|---|---|
| 1975年 | セリーネ | 六本木/瀬里奈グループ | オープン |
| 1978年 | 瑾鵾花(キンコンカ) | 六本木へ/瀬里奈グループ | 銀座から移転 |
| 1984年 | 茜 | 六本木/ミトスグループ | オープン |
| 1985年 | ミスユー | 六本木 | オープン |
| 1985年 | 花かんざし※2026年11月現在はセリーネと合併 | 六本木/瀬里奈グループ | オープン |
| 1993年 | プロポーション | インペリアルフォーラム | オープン |
| 1994年 | かりす※2026年11月現在は閉店 | 六本木/ケントスグループ | オープン |
| 1995年 | チック | スクエアビル/チックグループ | |
| 1997年 | ミトス | 三経41ビル/ミトスグループ | オープン |
| 1998年 | パシャ | ストリートビル | オープン |
| 1999年 | イマージュ・ド・パルファン※2026年11月現在は会員制ラウンジへと業態変更 | 六本木 | オープン |
| 1999年 | アリエル | 青木ビル | オープン |
| 1990年代 | マーキュリー | 六本木/エリゼの前身 | オープン |
| 1990年代 | ハナコ※2026年11月現在は閉店 | スクエアビル/プラザグループ | オープン |
| 2000年 | グランクリュ※2026年11月現在はル・クラブ・ドゥ・トウキョウへとリニューアル | アーバンビル/チックグループ | オープン |
| 2002年 | エリゼ | 六本木 | マーキュリーから店名変更 |
| 2003年 | ピアノ※2026年11月現在は閉店 | ストリートビル/ピアノグループ | ヴィーナスから店名変更 |
| 2003年 | 今人※2026年11月現在は閉店 | ストリートビル/トンフーグループ | オープン |
| 2004年 | ビゼ | 瀬里奈ビレッジ/インソウグループ | オープン |
| 2004年 | ステラ※2026年11月現在は閉店 | 三経41ビル/トンフーグループ | オープン |
| 2005年 | ミネルヴァ(ミュゼルヴァ) | 三経41ビル/インソウグループ | オープン |
| 2005年 | アジト※2026年11月現在は閉店 | 六本木 | オープン |
| 2006年 | レクス※2026年11月現在は閉店 | ケントスビル | オープン |
| 2006年 | ディアー※2026年11月現在は閉店 | ケントスビル/アローグループ | オープン |
| 2007年 | ル・グラン※2026年11月現在は閉店 | 三経41ビル/インソウグループ | オープン |
| 2007年 | 舞人※2026年11月現在は閉店 | 三経28ビル | オープン |
| 2007年 | ピアニッシモ※2026年11月現在は閉店 | ケントスビル/ピアノグループ | オープン |
| 2007年 | エマクラブ※2026年現在は閉店 | アーバンビル/インソウグループ | オープン |
| 2007年 | エマクラブ※2026年現在は閉店 | 三経41ビル/インソウグループ | 移転 |
| 2000年代 | アンシャンテ※2026年11月現在は閉店 | 中野ビル/六本木 | オープン |
| 2000年代 | フュージョン※2026年11月現在は閉店 | フュージョンビル | オープン |
| 2000年代 | カーリアン | フュージョンビル | オープン |
| 2000年代 | ボレロ※2026年11月現在は閉店 | ストリートビル/ピアノグループ | オープン |
| 2000年代 | ピアノ※2026年11月現在は閉店 | ケントスビル/ピアノグループ | ストリートビルから移転 |
| 2000年代 | アール※2026年11月現在は閉店 | 三経28ビル | オープン |
| 2010年 | ズー | ロアビル/インソウグループ | オープン |
| 2010年 | サロン・ド・アリス※2026年11月現在は閉店 | 三経28ビル/インソウグループ | オープン |
| 2011年 | 美ノ間 | 六本木パークビル/インソウグループ | オープン |
| 2011年 | ジュリエッタ | エルサビル | オープン |
| 2011年 | ナイトプロダクション※2026年11月現在は閉店 | 三経28ビル/インソウグループ | オープン |
| 2011年 | ル・クラブ・ドゥ・トウキョウ | 21ビル/チックグループ | オープン |
| 2012年 | セタルモ※2026年11月現在は閉店 | 三経28ビル/インソウグループ | オープン |
| 2012年 | クロリス | ロアビル | オープン |
| 2012年 | 茜 | 六門ビル | 移転 |
| 2013年 | 美人茶屋 | ケントスビル/インソウグループ | オープン |
| 2013年 | ローゼ | 第3後藤ビル | オープン |
| 2016年 | ララァ | 第3後藤ビル | オープン |
| 2017年 | ファブリック | ゆきざきビル/ファブリックグループ | オープン |
| 2017年 | ベネ東京 | ケントスビル/ベネグループ | オープン |
| 2018年 | ジャングル東京 | ケントスビル/ジャングルグループ | オープン |
| 2019年 | 妃翠 | 第3後藤ビル | オープン |
| 2021年 | ザ・スイート | 21ビル/チックグループ | オープン |
| 2022年 | ファブリックセブン7 | フュージョンビル/ファブリックグループ | オープン |
| 2023年 | ポセイドン | 第3後藤ビル/ベネグループ | オープン |
| 2023年 | ブルジュ | エルサビル | オープン |
| 2024年 | リオ | 三経41ビル/リオグループ | オープン |
| 2024年 | ジー | 日拓ビル/インソウグループ | オープン |
| 2024年 | サーカスラウンジ | 正直家ビル/リヴァングループ | オープン |
| 2025年 | アンジュール | ダイヤハイツビル/カイザーグループ | オープン |
| 2025年 | セリーネ | 瀬里奈ビレッジ/瀬里奈グループ | オープン |
| 2025年 | 月ノ湊 | 日拓ビル/インソウグループ | オープン |
| 2025年 | プリマ東京 | アーバンビル | オープン |
| 2026年 | バロン | ダイヤハイツビル/カイザーグループ | オープン |
| 2026年 | ノヴァ | フュージョンビル | オープン |
関連記事:六本木のケントスビルとは?有名店が集まる”六本木のランドマーク!”
六本木のキャバクラ・高級クラブの歴史を振り返って
六本木の歴史を振り返ると、人気店の顔ぶれだけでなく、求められるキャストの系統や店舗の内装、個室の充実度、給与水準も時代とともに変わってきたことがわかります。
新しいコンセプトで注目を集めるお店がある一方で、長年のスタイルを守り、支持され続けているお店もあります。その両方が、六本木の夜の街をつくってきたのだと感じます。
現在のお店がある場所にも、かつて別のお店が営業していた時代があります。今では聞かなくなった店名や、当時話題になった出来事を記録しておくことも、六本木の移り変わりを伝えるうえで大切にしたいと考えています。
調査方法・出典
本記事は、店舗・運営会社の公式沿革、ラウンジタピオカの公開求人・調査記事をもとに作成しています。
1.瀬里奈グループ公式沿革:セリーネ、キンコンカ、花かんざしの年。
2.タピオカ「六本木ビゼはどんなお店?」:2004年の開店と系列。
3.タピオカ「六本木のケントスビルとは?」:ディアーの開店、アローグループ、アルファへの変更。
4.タピオカ:六本木ビゼ公開求人:2026年10月30日閲覧。採用時給15,000円〜。
5.タピオカ:六本木高級クラブ平均時給(日給)調査【2026年10月版】:2026年10月15日時点の公開求人集計。
6.タピオカ:六本木パシャ公開求人:2026年10月30日閲覧。採用日給25,000〜35,000円。
監修・執筆者
蛯原 貴史(えびはら たかふみ)
株式会社タキザワキャリア
夜の業界歴約10年
・年間300件以上の店舗の取材
・担当エリア
銀座/六本木/北新地/熊本など全国主要エリア
・キャバクラ、高級クラブ、会員制ラウンジ、ガールズバーなど夜のお店の採用担当者への取材を専門とする
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